日本で最初の貨幣は「あれか」「これか」という話があった!

スポンサーリンク
古銭 社会

今回のテーマはお金です。

日本で最初の貨幣は何か?というものです。

一般的には、「あの」貨幣だよな・・って思う人も多いと思うんですが、実は例の「あの」貨幣より前の貨幣があったという情報もあるんです。

この記事では、そのもの言いになっている日本最初の貨幣に関する情報をお伝えします。

スポンサーリンク

日本最初の貨幣は和同開珎?

和同開珎

よく知られているとおり、和同開珎が日本で最初の貨幣と言われています。

「わどうかいちん」とか「わどうかいほう」と読みます。

 

708年8月29日(和銅元年8月10日)に、日本で鋳造・発行されました。

 

和同開珎には下の写真で分かるように銀銭銅銭の2つがあります。

708年5月に最初に作られたのは銀銭で、7月には銅銭が作られました。

そして、8月に発行になっています。

和同開珎

(出典:日本銀行サイト)

 

和同開珎がどのぐらいの価値だったのかと言うと、これ1枚で米2kgぐらいが買えたようです。

 

ただ、和同開珎が発行された当時は、一般的にはまだ米や布で物々交換が行われており、皆さん、お金を使うことに慣れていませんでした。

そのため、あまり使われていなかったようです!

 

しかし、国内で初めて流通した貨幣として、9世紀半ばぐらいまで利用されていたようです。

 

日本最初の貨幣は富本銭?

実は和同開珎より前の貨幣があったという情報もあります。

それが「富本銭」

「とみもとせん」ではなく、「ふほんせん」と読みます。

(写真は模造品)

漢字の雰囲気からは、大陸をイメージさせる和同開珎より、なんとなく日本ぽいですよね。

 

調べてみると、一番最初に発見されたのは昭和44年(1969年)で、その後も1985年、1991年、1993年、1996年に確認されてきました。

しかし、当時は富本銭はお金の形はしていますが、貨幣ではない「絵銭」か、「おまじない銭」と考えられていました。

つまり貨幣だったとは考えられていなかったそうです。

 

それが、1999年1月19日に奈良県明日香村で発表時点で33枚と、これまにないほどの数が発見されました。

 

この富本銭が作られた時期を調べたところ、和同開珎より前の時期だったことがわかり、『日本最古の貨幣 『富本銭』奈良飛鳥池遺跡で出土した』と国内に一斉に報じられました。

 

教科書を書き換えねば!という話題も持ち上がったそうです。

 

ということは、和同開珎が日本で最初の貨幣ではないんでしょうか?

 

日本で最初の貨幣は和同開珎・富本銭のどっち?

どっち?

この富本銭がそれまで考えられていたような絵銭や単なるまじない銭ではなく、お金として利用されていたらしいということで、富本銭と和同開珎のどちらが日本で最初の貨幣なのか?ということになってきました。

 

富本銭が日本最初の貨幣だと主張する理由として、

奈良時代に書かれた『日本書紀』に、天武12年(683年)4月に書かれた内容に『これからは銅銭を使うこととし、銀銭を使わないようにするように』という、貨幣を使うことに関する記載があったことや、持統8年(694年)3月と文武3年(699年)12月に銭貨鋳造をつかさどった「鋳銭司」を設置した

という記事があったことを挙げています。

 

日本書紀に貨幣に関することが書かれた時期は和同開珎が発行される前なので、和同開珎が日本で最初の貨幣だとすることと矛盾が生じます。

しかし、日本書紀で書かれてある貨幣のことが富本銭だとすると、この矛盾が解消されるため、富本銭が日本で最初の貨幣だ!となるわけですね。

 

たとえば、長野県の高森町歴史民俗資料館のサイトでは、富本銭が日本で最初の貨幣としています。

 

 

一方、秩父市和同保勝会では、富本銭は一定の価値基準を備えた通貨として富本銭が流通した記述は殆ど見当たらないとしています。

 

奈良国立文化財研究所『富本銭は、わが国最初の流通貨幣である可能性がきわめて高い』という発表をしていることから、先ほどの秩父市和同保勝会は奈良国立文化財研究所も富本銭を「日本で最初の貨幣だと断定したわけではない」としています。

 

 

また、貨幣として流通した記録が無いとか、貨幣としてどのように使われたのかがわかっていないという情報もあり、流通通貨とは言えないのではないかという意見もあります。

 

日本銀行のサイトでは、「日本で最初の貨幣は何」という記事で、「和同開珎」が日本で初めて公的に鋳造・発行したとされる銭貨だ、と紹介しています

あわせて「富本銭」については、「貨幣としてどのように使用されたかといった点など解明されていないことが多く、今後の調査・研究が期待されています。」という説明を追加しています。

 

 

やっぱり日本で最初の貨幣は和同開珎という見解

説明

このように、今のところは和同開珎が日本で最初に流通した貨幣だったことが広く認知されていることから、最初にお伝えしたとおり、和同開珎が日本で最初の貨幣とされています。

 

しかし、富本銭も日本で最初の貨幣と言えそうで、一体、日本で最初の貨幣は「富本銭」なのか、それとも「和同開珎」なのか?ということが、どうもはっきりしていない感じです。

 

いずれにしても「富本銭」の発見は非常に重要な意味があることに間違いありませんし、今後の研究でもう少し詳しい状況がわかってくるかもしれませんね。

 

まとめ

今回は、日本で最初の貨幣はという情報を紹介しました。

その答えとして、一般的には和同開珎が日本で最初の貨幣と認識されています。

しかし、それより前に富本銭という貨幣があったことが確認されており、まだよくわかっていないことがあることもお伝えしました。

 

今後の調査や研究によっては、日本で最初の貨幣の常識が変わるかもしれませんね。

 

 

もし、古銭をお持ちなら、高値で買い取ってもらえるかもしれませんよ!

タイトルとURLをコピーしました