日本で一番多い苗字「佐藤」の気になる2つの謎

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苗字

2018年8月に明治安田生命さんが自社の契約者約655万人を対象にした「姓」に関する調査を行なった結果を発表しています。

この調査がかなり詳しいため、この記事を書く際に参考にさせていただきました。

 

その調査結果では、日本で一番多い苗字は「佐藤」だそうです。

 

今回の記事で集中したいのはその「佐藤」姓に関する2つの謎についてです。

とは言いなが、日本で多い苗字について紹介しつつ、「佐藤」姓の由来等にふれながら、苗字がいつからつけられるようになったのかという背景を説明した上で、「佐藤」についての2つの謎についてまとめてみました。

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日本で一番多い名字は「佐藤」、ついで「鈴木」

明治安田生命保険さんの調査結果では、日本で一番多い苗字は

 「佐 藤」

とのこと。

ほとんどの方が納得することでしょう。

次が「鈴 木」です。

確かにそう感じますよね。

 

明治安田生命保険さんの発表では、日本で多い苗字の10位までは以下のとおりとなっていました。

多い姓

(出典:明治安田生命「全国同姓調査を実施」2018年8月8日)

 

佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺・・・、

確かに多いですよね!

 

これを見て気がつくことは、2013年の結果と2018年の結果が同じということです。

佐藤さんと鈴木さんが競っているので、どこかの段階で鈴木さんが一番多くなることもあるかもしれませんが、恐らくこのランキングの状態が長らく続いていると思われます。

 

ちなみに女性が結婚したらこんな名前になりたい・・っていう調査結果もあります。

日本で一番多い苗字の「佐藤」の由来

これにはどうも諸説あるようです。

 

そもそも佐藤という苗字は藤原家から来ているという説があります。

「佐藤」の「藤」は藤原の氏を表しているとか。

 

平安時代中期の貴族、豪族、武将である「藤原秀郷」の子孫の左衛門尉(さえもんのじょう)という官職にあった公清がいたそうです。

その公清が佐渡守に任じられたため、「佐渡」の「藤原」ということで佐藤を名乗ったという説があります。

 

それと、佐藤の「佐」は「佐野」に住んでいた藤原氏が名乗ったという情報もあります。

ちなみに「佐野」という名前の地名は全国にあります。

栃木県には佐野市がありますし、宮城県から大分県まで佐野という名前の地名があります。

 

だらかと言って、藤原氏の子孫の佐藤さん達がこんなに多いはずが無いですよね。

 

明治時代から全ての人が苗字を使えるようになった

日本で佐藤さんという名前が多いのは、明治の施策が理由という説があります。

 

実は江戸時代まで苗字を使えたのは、公家及び武士などに限られれいたそうなんです・

それが、明治時代になって変わりました。

 

明治3年(1870年)9月19日の平民苗字許可令が出され、いわゆる平民も苗字が使えるようになりました。

しかし、苗字を使わない人も多かったため、明治8年(1875年)2月13日平民苗字必称義務令が出て、日本人はみんな名字を持つことになったそうです。

 

知りませんでしたけど、9月19日は「苗字の日」、2月13日はこの日にちなんで「苗字制定記念日」となっているようです。

 

 

日本で一番多い苗字「佐藤」の2つの謎

日本で一番多い苗字の「佐藤」とその由来にわかったところで、本題にやっと移ります。

この「佐藤」の苗字について2つの謎があります。

 

1つ目は「佐藤」という苗字がなぜ日本で一番多いのかということです。

 

明治の平民苗字必称義務令でみんなが苗字を登録する時に、役場で「佐藤」とか「鈴木」を例示したという情報があります。

しかし、この情報の裏になるような情報が無いため、本当かどうか不明瞭です。

 

2つ目は明治安田生命保険さんの調査結果で、「佐藤」姓が多い地域にばらつきがあるということです。

 

下図で見るように、「佐藤」の姓は北海道から東北にかけて多く、全体的に北で多いという特徴があります。

佐藤が多い地域(出典:明治安田生命「全国同姓調査を実施」2018年8月8日)

 

西日本では唯一徳島と大分で多くなっています。

ちなみに「佐野」という場所があるのか調べてみると、徳島県の渋野市に佐野の名前のある場所があります。

 

大分県にも大分市に「佐野」という場所があります。

 

第2位の

  • 青森県には青森市に浪岡佐野
  • 東京都には足立区に佐野
  • 神奈川県には佐野町
  • 埼玉県は?
  • 千葉県は館山市に佐野
  • 茨城県は?

という感じでした。

 

4位の島根県には浜田市に佐野町

5位の愛知県には一宮市に千秋町佐野

等の地名がありました。

 

調べてみると、広島県には佐野の地名がありません。。。

代わりに安佐町や佐波町、河佐町、久佐町という町名があり、「佐」という地名がたくさんありました。

 

でも佐野市のある栃木県では3位ですからね・・。

 

「佐藤」の名前が多い場所は、「佐野」という地名があります。

「佐藤」の姓の数の多さと地名というのは関係があるのかもしれませんね。

 

苗字と名字の違いは

苗字と名字

この記事では、「苗字」という字を使っています

しかし、一般的には「名字」という字が使われているように思います。

 

辞典では、「名字」を「「苗字」とも書く」とあり、同じ意味とされており、意味的には違いは無いとしています。

そのため、現在では「苗字」と「名字」には違いはなさそうです。

 

ただし、「平民苗字許可令」や「平民苗字必称義務令」では、『苗字』の字が使われていますから、公的には「苗字」の字の方が正しい使い方だと思われます。

 

もう少し漢字の意味を見てみると、

苗字の「苗」には、いねの苗の意味の他に「子孫」という意味があります。

 

「苗裔」(びょうえい」という字があり、「遠い子孫。末裔。末孫」という意味だそうです。

そのため、「苗」という意味の方が自身のこどもたちという意味があります。

 

「名字」の「名」は「呼び名、名前」という以外では「評判」「名高い」という意味があります。

 

これは個人的な考えですが、そもそもは「苗字」として使われていたところ、「名前」の意味の「名字」が使われ始めたのではないでしょうか?

(ただし、この情報についても個人の推測であり、裏がありませんので、その点ご了承ください。)

 

まとめ

この記事では、日本で一番多い苗字についてお知らせしました。

 

最も多い苗字は 「佐藤」 で、ついで「鈴木」「高橋」「田中」「渡辺」という順番になりました。

 

佐藤さんの名前は「藤原家」がもとになっており、「佐野」とか「佐渡」とかの地名と組み合わさって、「藤原」の「藤」と「佐」から「佐藤」になったらしいということでした。

 

ただし、「佐藤」が日本で一番多い苗字である明確な理由ははっきりわかりませんでしたが、「佐」のつく地名は全国に結構多いようですから、どうもそれを踏まえてつけた人が多かったんじゃないでしょうか?

 

 

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